ロタウイルス感染症は５歳未満の乳幼児に多くみられ、主な症状は下痢や嘔吐を伴う急性胃腸炎です。ときに脱水やけいれん、肝機能障害、腎不全、急性脳症などを合併します。ロタウイルス感染症により世界では５歳未満の小児が年間約５０万人死亡しているとされています。先進国では死亡数は少ないですが、先進国でも脱水などの合併症で入院することの多い疾患です。ワクチンでこれらの重症感染症を予防しましょう。
ロタウイルスワクチンは経口生ワクチンで、定期接種化され無料で受けることが出来ます。国内で承認されているロタウイルスワクチンには１価ワクチン（ロタリックス）と５価ワクチン（ロタテック）があり、当院では主に５価ワクチン（ロタテック）を使用しています。ロタテックは生後６週から３２週の間に、４週の間隔をあけて３回内服するシロップの経口ワクチンです。推奨される接種時期は、生後２ヶ月になったらなるべく早く、五種混合ワクチン、肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチンと同時に接種をうけてください。腸重積症の副反応が出にくい早期の投与が必要なため、１回目が生後１５週を過ぎると接種を受けることが出来なくなりますので、ご注意ください。予約が必要ですので、お電話にて予約をしてからいらしてください。